執事と共にバレンタインを。
そして、むせるようにさらに咳き込んだ。


「春樹、大丈夫……?」


さらに鼻まですする様子に心配したらしい恵理夜が、覗き込んでくる。


「二度は、遠慮したいですね」

「やりすぎかしら」


と、恵理夜は舌を出した。

春樹も、ワサビの刺激で涙の滲んだ目を拭いながら苦笑するしかなかった。
< 143 / 161 >

この作品をシェア

pagetop