執事と共にバレンタインを。
「もう大丈夫。自分で歩けるわ」

「何を仰います」


春樹は、恵理夜の腕を離さない。


「さあ、腕を回して。そう」


春樹は、恵理夜の体を抱え上げた。

間近で、薄れることのないカカオとブランデーの香りがする。
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