君がいれば・・・①
寝室のドアがゆっくり開いて瀬奈が顔を覗かせた。



シンが新聞をテーブルに置いてドアにいる瀬奈に近づいた。



「セナ おはよう」



顔を赤らめている瀬奈の体を抱き寄せた。



「おはよう……シン」



セナの自分を呼ぶ声が好きだ。



シンは軽いキスを瀬奈の唇にして体を離した。



明け方にシンと愛を交わしてしまった事に気恥ずかしさがある。



「まだゆっくりしていればいいのに」



瀬奈を今まで座っていたソファーに座らせる。



「嫌だよ シンといる時間が短くなっちゃうもん」



無意識に甘えてくる瀬奈にシンは射抜かれっぱなしだ。



シンが微笑む。



その微笑にドキッとした瀬奈はテーブルに置かれた新聞に目がいく。



その瞬間、慌てて新聞を手にした。



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