School

「下等な生き物って…あんた達でしょ?」

去って行った2人に叫ぶ生徒。

「………上等な生き物って何?」

思わず口に出していた。

「あんたは下等よ。道から外れてるもの」

「光様をバカにするんだもの…行きましょ」

取り残された私。

生きた心地がしない。

さんざん言われて言いたい事は沢山ある。

なのに…声にならない。

「みーつーき。はゆっ」

ヒラヒラと手を振ってやってきた。

「楓…おはよ」

自然と目が細くなる。

「どうしたの?」

「光様を無下にした下等な生き物ってさ」

「光様って…アハハ」

突然笑いだした楓にギョッとした。

「チャラ男じゃん?あいつは顔だけだし。崇拝してる奴らの気がしれないよ」

確かにイケメンって分類と思う。

「美月は好きな人いるんだから…ね」

「だから…違っ」

言葉を遮るように竹田がいる。

「それって…正式に付き合ってくれるって事?」


ニッと微笑む。

最初に見た時とは印象がかなり違うが爽やかだ。

休むと聞いたのに目の前にいる。

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