School
4
サボリと私
授業の時に何度か先生と目があった。
気のせいかもしれない。
自意識過剰かもしれない。
楓に自重気味に言うと
「ノート採ってないでボゥとしてたでしょ?」と言われた。
「この辺もうやったから」
「やったって?」
「屋上でね…教科書開いては読んだりしてたんだ。」
空を見ていたり。
体育の授業を眺めていたり。
教科書を開いてみたり。
「努力家!」
「何やってんだろうなと思ったりしてね」
「へぇ」
「理科なんて役に立ちそうな事何もなかった。」
ポコッという音が頭上でした。
と同時に痛みが走る。
「役に立たなくて悪かったな。授業点ねーから。」
教科書をクルッと丸めて手にしている先生は教室を後にした。
「颯、機嫌悪いな…」
「え?」
「颯は女性恐怖症に近いもんあるから」
「女性恐怖症?」
「昔ね…ちょっとあって」
楓が話をすると同時にチャイムが鳴り響いた。
「…体育じゃない?」
「美月には話す事いっぱいだから、屋上に行こうか」
「サボりだね」
見つからないようにひっそりと屋上に行った。