School

兄妹と私

授業が終わると生徒は一気に力の抜ける生徒たち。

号令が終わるとますます力は抜けているように見えた。

先生はさっさと出ていってしまった。

「みーつきちゃん」

お弁当の袋を持って

「えっと…前田さん」

「楓って呼んで。私は美月って呼ぶから。」

気安い感じて好きにはなれないけどうなずいた。

「お弁当は?」

「屋上に荷物あるから」

「屋上!行こ行こ」

一緒に来る気なのかついてきた。

扉を開けると青く澄んだ空が広がっていた。

「ゲッ…佐伯が戻ってきやがった」

フワフワと白い煙りが漂ってくる。

タバコじゃないの…

「西宮君も蘭もタバコなんて…」

フーと息を吐く西宮君と言われた男子が私の方を見る。

「みっきもそんくらいやってんじゃない?」

プツンとキレて手が出そうになる。

「タバコなんか吸うわけないじゃん…バッカみたい。
行こっ…前、楓」

「あ、うん」

ここの学校に世間では「不良」と呼ばれる輩がいるなんて知らなかった。


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