新撰組の姫君 〜もしもの世界・斎藤一編〜
2人の圧に負けたのかみんな掃除を始める。

私も身の回りにある血や、木屑を片付ける。

…ほんとに何があってこんなことになったんだろう?

総ちゃんが本気で怒っていたし…

そんなに酷い事をしたのだろうか、あの隊士達は…

「…山崎、壁の穴はどうする?」

「それはどうしようもならんわ。あとで副長に聞いてみるわ。」

「この壁の穴…よく見たら人の顔じゃね?」

ヒィィィという叫びをあげながら平ちゃんが後ずさりする。

「んなわけ…あったな。」

否定をしようとしていたらしい左之君は穴を見て頷きながら肯定してしまった。

「…恐ろしいな。」

穴を見たみんなは総司だけは怒らせないと心に誓った。
< 62 / 91 >

この作品をシェア

pagetop