たった12ピースのパズル
「最近どうだ?学校は」

タクが私にメニューを渡してくれながら聞いてくる


「別に…変わらないけど」


「そうなのか?俺は最近すごく楽しいぞ?」

先生が話しに割り込んできて

私はそれをメニューでシャットアウトする


「でも今日の昼休み、無視しただろ、俺のこと」

あれは傷ついたなぁ…なんてことをいじけたように言いだし…


「昼休み?何だ、琉那、どうした?」

とタクまで一緒になって…


「何でもないよ。タク、ラーメン。」

ポイっとメニューをタクに返す


「ラーメン?メニューにはねぇんだけど…」

そう呟くタクを睨むようにチラッと見ると


「…わかったよ。ちょっと待っとけ」

と、タクは店の奥へと消えていった…


「相変わらず高峰には甘いな、タクさん」

先生が肩肘をついてじっとこっちを見つめてくる…


その先生とは反対方向にふいっと向くと

「おいおい、また無視かぁ?…というか、俺のことなんか嫌ってないか…?」

先生は不安そうな声を出し…


私は盛大なため息をついた。

「教師として聞いてるんじゃないでしょ、それ。先生はやっぱりわかってないよ。そんなんだから…」

そこまで言って

やめた。


私が言うことじゃないなと思ったから。


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