宿題するから利用して
そう、あいつはあの子が大好きな王子様であるべく、例の如く気ままにゆるい笑いをとりにいくと決まっているのだ。
俺は近藤洋平ではないから正確には分からないが、きっとこんな感じだろう。
……――っぽい路地裏、羽交い締めにされたか弱い女の子に対して、
『ちょっと田上さん絡まれるとか不細工の証拠じゃん、可哀相な娘さんだなー』と、いつもの調子で軽く微笑み、
恋人に夢中ながらの悪い連中には、
『お兄さんたちイケメンなのになんでこんなダッサイ女に絡むんですかー もったいないですよ。
こんな外見レベル低い女よりもっと上狙えますよねーほんと俺ブス専なんですよ』と、半笑いで媚びるのだろう。
あいつはそういう奴だ。
可愛いお姫様をけなす分だけ愛に溢れていることを俺は知ってしまっている。
いつもウザくていつもくどくていつも回り道をして、そうして皆がうんざりする裏でちゃっかり二人にしか分からない愛を築くのだ。