宿題するから利用して

高校生活の仲良しな友達を五人挙げろと言われたら、

俺はあまり顔が利かないしノリが悪い方なので、近藤洋平を五番目に述べる感じだ。


一番大好きなのに一番会いたくない女の元へ向かうべく、教室へと戻る。

理由があるなら話しかけることが可能で、用件がないなら口をきくきっかけさえない自分が嫌いだ。

世間話がしたいのに、告白をしたせいで避けられるから――


エコを無視して冷房が効いているせいか、透明の風が皮膚を氷のように包み込む。

昨日の日直が手抜きだったせいで、黒板には白い粉が残っている。

< 16 / 229 >

この作品をシェア

pagetop