宿題するから利用して
やや品性が心配なナンパ軍団たちもピュアではないのだから、
一人くらいは逃げずに近藤洋平の傍に駆け寄ろうとする可愛い田上結衣を拘束するだろう。
しかし、それではせっかく彼氏が彼女を護るために殴られているのに、
愛に素直なお姫様の行動が王子様の好意を踏みにじることになってしまう。
だから俺が知っているあの子は、あいつの無言の『逃げろ』のまま、大好きな恋人に背を向ける人なのだ。
もう十分だろう? 二人はそういう関係だ。
いつだって近藤洋平は田上結衣のために近藤洋平であり続けていて、せっかくの格好良い見せ場を壊すばかりで、
――ああ、自分はそのようにオシャレな真似をできない。
格好悪い生き方を選ぶ人のセンスは格好良すぎて敵わない。