宿題するから利用して
三十分も経たない頃から、まるでお昼ご飯を食べた後のようにまったりとした眠たい空気が館内に流れていた。
なぜなら、『食べ物を粗末にしてはいけません』『子供たちのために地球を大切にしましょう』みたいな誰もが知っているであろう話が延々と続いていたからだ。
あくびを飲み込む作業に疲れていた俺が、可愛い田上結衣に貰ったバレンタインのお菓子を思い浮かべ一生懸命暇潰しをしていた時だ。
『俺ら服コんとこ行くからつっつんも行こうや。コンコンとかイッチーとかその辺進路気になるくね?』
昨日居酒屋に行ったとか煙草のタールがどうたらこうたらとか、あいつとは異なる種類のある意味格好良すぎる思想家たち、
同じクラスの男友達数人にF組の列に紛れようと誘われ、
普段の俺は真面目だからそんな怠けた誘惑に乗らないが、妄想の世界は実感がなく切な過ぎたためあっさり頷いた。
先生の注意は聞こえないふりをして、近藤洋平たちと大学やら専門やら雑談をすることにした。