宿題するから利用して

「おーつか、ありがとう」

「ありがと。おーつか君」

「うん、じゃあ!」

白い部屋を愛に染めないでほしい。
閉じたドアの裏からも幸せが伝わってくるのは嫌がらせでしかない。


ずっと好きだった。
二人が付き合う前から好きだったのに、どうして田上結衣の隣は近藤洋平の指定席なのか。

別に略奪愛がしたいとか、近藤洋平と別れさせたいとかそんな訳ではない。

ただ田上結衣が好きで、付き合うなら田上結衣しか考えられなくて、近藤洋平より田上結衣に好かれたくて、田上結衣の彼氏になりたいだけなのだ。


どうして近藤洋平が良くて俺は駄目なのだろう。

この恋心をどうしたらいいのか分からないばかりだ。


さっきのような二人にしか共有できない会話の流れを見せつけられては、たちうちできないではないか。

失恋に切なくなる自分の上手い対処方法が思い浮かばない。

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