宿題するから利用して
“彼氏待ち中”と書かれた古紙を背中に貼られるという古典的ないたずらをされている田上結衣は短絡に言えば可愛い。
無防備な寝顔――伏せられた長いまつ毛、暑いせいか少し赤く染まった柔らかそうな頬、半開きになった色っぽい唇、
やっぱり自分のものにしたくなる。
常々俺は思っていた。
想うだけの奴は危ないのかもしれない、と。
そう、衝動が爆発した時、何をするのか考えると笑えない。
好きを溜め込み殺人やストーカーや心中などでニュースになる奴と同じくらい厄介なのは、
ただ好きだと思うことだけで、相手を困らせたり嫌がらせたりしてしまうこと。
恋心が美しくなくなること。