宿題するから利用して
十八歳の俺は今までの人生で一番田上結衣が大好きだ。
進学、就職、結婚、家族、繋がる未来、明るい人生設計の基礎はだいたいが妄想だろう?
だとしたら、どうして俺の幸せな将来に必要なあの子へは同じ空想だとしても許されないのだろうか。
もしも望みが叶うなら、俺の彼女は田上結衣のはずだから、来たる体育祭はカップルらしく一緒に頑張りたいし、
クリスマスは恋人らしく甘く過ごしたいし、新年のカウントダウンは楽しく迎えたいし、
何よりあの声で好きだと言われたくて、そんな爽やかな未来がほしい。
それでも教室という現実に妖精を探すことは不可能で、結果黒髪の男を怨むしかできない。