宿題するから利用して
もしも俺があいつだったなら毎晩この子を寝かせることも、毎朝起こすこともできるかもしれないのに、
それは可愛い夢ではなく空想でもなく願望であり妄想で、ちっとも美しくはない。
どうして近藤洋平という彼氏像はキラキラ輝いて爽やかなのか、勉強は得意でも恋愛下手な俺には分析できやしない。
ただ二人の恋愛には透明感があることは確かだ。
「本気寝てた、ねっむい、目が乾燥しますから。だる、体育、ダッシュしたからかな、ねむー……あはは」
まだ起きて間もない変な声でお喋りを始める田上結衣が椅子に沿って伸びをすれば、
落ち着いた色合いの優雅な髪の毛が背中でワルツを踊った。