月夜に舞う桜華



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『桜姫は、総長を俺に譲り、皇蘭をやめた』


何百人が一ヶ所に集められ、和の口から告げられた衝撃的な言葉に戸惑っている。


『これからは、俺が総長だ』


キラキラ輝く金髪を風に遊ばせながら和は宣言している。
その姿を遠くに俺は、溜まり場の端の方で壁に寄りかかりながら眺めている。



――――雨の降った日の事故?……否、なかったみたいですよ?



『………あの日、事故はなかった。』


あの後、俺は、まっすぐ警察署に向かった。警官に聞いて回り、得た情報は、和の言葉を否定するに十分だった。


つまり、桜姫は事故にあっていない。


ならば、何故桜姫は姿を現さず、和はあぁなっているのか。


生きているのか、死んでいるのか。一切分からない状態だ。


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