アクシデントな恋

次の日


帰り支度をして
玄関に向かった4人


女将さんと若女将に見送られ、車に乗った。


車の中ではみんな無言…


途中でパーキングに寄り
外の空気を吸いにでた。


寿麻はトイレに
美里は飲み物を買いに行った。


2人が車から離れると
龍が口を開いた。


「潤…ちょっといいか?
話があるんだ。」


「あー…、僕も話して置きたい事がある。」


2人はパーキング内のベンチが並ぶ広場に来た。


「潤、話したい事ってなんだ。先に聞くが…」


「僕…寿麻ちゃんの事が好きなんだ。
本気なんだ…龍…」


そこまで言った時


「無理だ!!寿麻はお前に渡せない!

潤…お前一体、美里と何を企んでいるんだ!」


龍は潤を睨み付けた。



「何を人聞きの悪い事を言うんだよ!
そんな怖い顔をして…
何も企んでなんかないよ」


「ウソを付くな!
昨日の食事の後、美里が部屋を出る時にお前の顔をみたんだ。
何かを訴えるように…

それに、酒を飲んだ後に美里がお風呂に入るなんて考えられない行動だ!」


今にも潤に殴りそうな龍を見ながら


「そう…ばれちゃった。

そう…あれは全て計算!
美里ちゃんが龍と同じ部屋になるための。
美里ちゃんはわかってお風呂に行ったんだ。
でも、シャワーだけで中には入ってないんじゃないかな…
そんな危険な事を医療を勉強する者がするわけない。
それに、僕も寿麻ちゃんと2人が良かったしね。

僕は美里ちゃんの計画に乗った。

だったら何?


龍は寿麻ちゃんを泣かせるけど…
僕は寿麻ちゃんを笑顔にできる。

龍…婚約解消して!」


潤は真っ直ぐ龍を見ながら真剣な顔で言った。

龍も又潤を見ながら


「婚約解消はしない!あいつは俺のだ!!
美里にはきちんと話をして別れた。」


< 87 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop