君を想うとⅢ~True love~
猛烈な勢いで5つ言い終わって。
興奮のあまり、息をハァハァと上げながら祐吾をギロッと睨んで
「どうだ!!コレで満足か!!??」
フンッと鼻を鳴らしながら言い切ると祐吾はアハハハと大声をあげて笑い始めた。
そんな祐吾にイラついて、
「なんだよ。なんか文句でもあんのかよ。
まだ言えって言うならいくらでも付け足せるぞ??!!」
ビールの残りをクイッと喉に流し込む。
ジトッとした目で見つめる俺に、笑いすぎて瞳に涙を浮かべる祐吾。
祐吾のいつ止まるのかわからない笑いにイラつきながら、フンッと顔を背けると
「ちゃんと…向き合えてるじゃねぇか、秀人。」
嬉しそうな顔をして。
祐吾が俺のオデコをピンッとつつく。
「はあ?何がだよ。」
祐吾の言っている意味がわからなくて。
俺をお子ちゃま扱いするアイツの態度にイラついて、パンッとアイツの手を払いのけると
「お前…
伊織ちゃんと水島には無理でも、理央の両面には向き合えてるんだな。」
祐吾は満足そうに笑う。
「はぁ?そんなの当たり前だろ??
一ノ瀬は“好きな女”じゃなく“友達”だぞ!!??
向き合うもクソも、嫌でも両面見ちまうシチュエーションに追い込まれるじゃねーか!!!」