君を想うとⅢ~True love~


そっか…骨折……。



どおりで息するたびに激痛が走ると思った。



大きく息を吸ったり吐いたりするたびに走る激痛。
ちょっと動こうとしただけでカラダが痛くて、コレは何なんだろうと思ってはいたけれど……。
肋骨が折れてたんだ……。



ちょっぴりボーっとする頭の中でそんなことを考えていると



「高宮さん、具合はどうですか??」



さっき現れた若い先生が私の隣にどっかり座る。





「あ……。一応大丈夫です。」



と答えると



「ふふっ、一応…ですか。
高宮さんは面白い言い方をしますね。」



先生はそう言ってクスクス笑う。




「じゃあ本題に入りましょう。
高宮さん。あなたはシン君をかばって交通事故に巻き込まれました。
ココまではわかりますか??」



先生の問いかけに私はコクンと小さく頷く。



「あんなに大きな事故だったのにあなたは肋骨骨折と打ち身と擦り傷だけで、奇跡的に軽症ですんでいます。
ですが…、どんなに軽症でも交通事故です。
あなたは事故の際に頭を打っている可能性がありますので、3日間こちらの病院に入院していただきます。」



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