その涙も俺のもの
声が出ない。

思わず泣きそうになり、下を向くと…



ぎゅぅっときつく抱きしめられた。



「…いお…君?」



いお君の肩が小刻みに揺れている。


…え?もしかして、泣いて…る?



いつもは大きく感じるいお君が、なぜかとても小さく感じた。



「美優、ほんまごめんな…」



泣きながら謝るいお君。

< 148 / 233 >

この作品をシェア

pagetop