闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
うそ……お迎えまでしてくれるなんて、どうしよう。
急におかしくない?
大丈夫かな。
もしかして、何か企んでる…?
そう思いつつも、誘導されるがままに車に乗り込んだ。
たどり着いたのは、綺麗な2つ目のお屋敷。
向こうがドイツの城なら、こっちはまるで宮殿のよう。
着飾った綺麗な人がたくさんいる。
なんか緊張してきちゃった。
車を降りようとすると、レイがすかさず手を差し延べてくれた。
うわ……なんかお嬢様みたい。
エスコートしてくれるレイに連れられて、私は広い庭の薔薇の園を通り抜けた。
その先に待っていたのは、細身のタキシードをかっこよく着こなしたルキアだった。
その姿が眩しすぎて、私の頬はほんのり桜色に染まった。