闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》

うそ……お迎えまでしてくれるなんて、どうしよう。


急におかしくない?


大丈夫かな。


もしかして、何か企んでる…?



そう思いつつも、誘導されるがままに車に乗り込んだ。



たどり着いたのは、綺麗な2つ目のお屋敷。


向こうがドイツの城なら、こっちはまるで宮殿のよう。


着飾った綺麗な人がたくさんいる。


なんか緊張してきちゃった。


車を降りようとすると、レイがすかさず手を差し延べてくれた。


うわ……なんかお嬢様みたい。


エスコートしてくれるレイに連れられて、私は広い庭の薔薇の園を通り抜けた。


その先に待っていたのは、細身のタキシードをかっこよく着こなしたルキアだった。


その姿が眩しすぎて、私の頬はほんのり桜色に染まった。


< 48 / 133 >

この作品をシェア

pagetop