闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》

「ルキア、中へ案内してやれ 」


「…… 」


レイが話し掛けているのに、ルキアはじっと私を見て黙っている。


そんなに見つめられると、緊張しちゃう。


なんかおかしいかな。


「彼女、綺麗だな 」


そうルキアの肩をポンと叩くと、レイは小さな笑みを浮かべて去っていった。


えっ?ええぇっ!!


き、綺麗って……///


初めて言われた。


「中に入ったら、自由に料理を食べていいから 」


「…わかった 」


隣で歩いているだけで、緊張する。


息をするタイミングが分からなくなっちゃう。


会場の中は、とても広くて素敵な空間だった。


真ん中の長いテーブルにたくさんの料理が並べられており、周りに丸いテーブルが置かれている。


まるで今から、結婚式の披露宴でも始まりそうな勢いだ。


< 49 / 133 >

この作品をシェア

pagetop