闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
まさか、ルキアが誘ってくれる…?
なんてことあるわけないよね。
「今一人? 」
後ろからそうポンと肩を叩かれた。
ドッキーン!
きたぁぁあ!
「う…… 」
目をキラキラさせて振り返ると、想像とは真逆の知らない人が立っていた。
「う…ううん。一人じゃないです 」
違った。
私はフラフラと外へと出ると、人の少ない場所へ来た。
イルミネーションの照明が肌寒さを消してくれる。
「もうすぐかな 」
掛け時計の針がもうすぐ8時をさそうとしている。
テーブルに置かれたフルーツに手を伸ばす。
「樹里 」
その時、名前を呼ばれた気がして辺りを見渡した。
でも知っている顔はない。
気のせいだと思い、手を伸ばそうとすると再び私を呼ぶ声が聞こえた。
「誰? 」