闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
冬休みに入って、3日が過ぎようとしている。
今日は優希がうちに来て、一緒に課題のまとめをする事になった。
「お姉さん嬉しいわ。樹里が友達連れて来るなんて初めてだもん 」
ミルクティーとロールケーキを出しながら、お姉ちゃんがニタニタとしている。
「ありがとうございます。そうなんですか? 」
「彼氏はあるけどね。じゃ、ごゆっくり 」
ぶっ――!
「まさかルキアと付き合ってんのっ?!/// 」
優希が興奮気味に私の肩を揺すってきた。
「ち、違うよ/// 来たことあるのはダークっていう友達!」
もうっ!
勝手な事ばっかり言って、どうしようもないな。
ぷんっとキッチンを見ると、お姉ちゃんが腕捲りをしながらにっこりとピースをした。
「ダーク? 前の学校の友達とか? 」
「あ…ううん、その…森の向こうの街に住んでる子 」
「ふーん」と相づちを打ちながら、優希はロールケーキに手を伸ばす。
「それよりさ、ルキアたちってどこに住んでるか知ってる? 」
「え、あの…ほら、パーティールキアの家でしたじゃん 」
突然の質問に息がつまる。
「あそこは人が住んでる家じゃないでしょ~。また別のとこに住んでると思うんだよね 」
そう言いながら、生クリームの付いたフォークを皿に置き、分厚い本をバッと開いた。
以外と鋭い。