俺はお前だけの王子さま
「そうは言っても俺たちに
ときめくなって方が無理だろ?」


ヒロキの言葉。



確かに…

自惚れじゃなく実際にそうだった。



実の母親ですら俺に媚を売る。


うざい…

俺ってなんだ?



女で俺を俺として見てくれたのは家政婦の山ちゃんぐらいかも。

おばちゃんだけど。




加えて俺はユキナの一件で


女に対しての性欲にすら
軽くトラウマみたいなもんがあった。



情けねぇけど



どんだけ綺麗な女にも
吐き気がする



だから別に…

マジで女はもういいと思ってた。






だけど、渡瀬が現れた。


ヒロキにも俺にも媚びないアイツ。


俺を俺として評価する渡瀬。



なぜか渡瀬の笑顔は信用できた。







ヒロキが…

過去を忘れろっつうなら


俺は……




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