危険なペット様との関係
* *
「あ、あの…」
「ん?あぁ…お嬢さん。とってもお似合いですよ。」
「そうですか、ね…?」
あたしは今、何故かものすごく露出度の高い服を着ている。
渡された赤いマーメイドドレスは、胸元が開きすぎているような気がして、落ち着かない。
それになんだかホステスみたい…
どう考えたってあたしに似合っているとは思えない。
なんであたし、こんなの着てるんだろ…
ってあたしが断れなかったからだよね。
一人で落ち込んでいると、さっきの人がクスッと笑ってあたしの手を優しくとった。
「そういえばまだ言ってなかったですね。僕はこの店の店長をやってる月舟です。」
「あ、あたしは赤羽奈央です…」
月舟…さん?
あたしより遥かに高い月舟さんが、またクスッと笑った。
でも若そうに見えるのに、店長なんて凄いな…
それにこんなにかっこいいし…
(というか、ここは何のお店なんだろ…)