スカイ・ライン
「あ」
先に沈黙を破ったのは奈緒だった。
「もしかして先生に怒られたとか?」
「は?」
「違うか……」
奈緒はうーんと唸ったのち、弾んだ声で言った。
「ああっ! さては」
奈緒は体ごとこちらに寝返った。
「彼女に振られたとか?」
思わずピクッと反応する。
それを見て、奈緒が目を丸くした。
「あれ? もしかして、図星だった?」
「……悪いかよ」
「聞いちゃいけないことだった?」
「あたり前だ」
俺がふてくされながらそう言うと、奈緒はケラケラと笑い出した。