スカイ・ライン
「俺のクラスだけ、校舎が離れてるからなかなか会わないし。……元気にしてるか?」
「まあ、ぼちぼち」
「……彼女は出来た?」
「全然」
「そっか。あれから一年も経つのにな。誰か紹介しようか?」
「遠慮しとく」
そうだ。
あれから今日までの一年間、俺は彼女がいない。
近いことは何度かあったけど、そこまでいかなかった。
自分でも奇妙だと思う。
けど、どうしても彼女をつくる気にはなれなかったのだ。