SUMMER TIME LOVE

「…キャン!!」


!?

ナナ!?


犬の鳴き声がする方を振り向くと、木の陰で誰かにジャレている小さな犬を見つけた。


「ナナっ!!」


急いで駆け寄るとナナはその人に頭を撫でられ、しっぽをブンブン振りながら喜んでいる。


うわぁ、珍しい…!!


ナナは人見知りが激しく、うちの家族以外の人間には近寄ることはない。
ましてや知らない人に触らせる事なんて絶対なかったのにナナはその人に頭を撫でられてすごく嬉しそう。



「すみません…うちの犬が…」


ナナを見つけ胸を撫で下ろし、あたしはナナを撫でている男の子に声をかけた。



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