小指心
二分後―――――


「ぐ、ぐはあぁ・・・!!(ばくばくばくばく)」

「はぁ・・・はぁ・・・、どぉおうだ。参ったかっ!!」

「ざけんなっ!!なぁにが参ったかじゃっ!!お腹空いてんだから、いい加減食わせろやっ!!(怒)」

「ふんっ」

こんちくしょぅ・・・!!

―――――――――――


「ごちそうさまでしたー」

さっきの腹筋対戦(?)の時とは打って変わって仲良くお弁当を食べ終えた。
いっぱい笑ったから私も腹筋が出来たかも・・・?(ない)


キーンコーンカーンコーン


「え、早くない?」

「お前の腹筋対戦で時間を大ロスしたんだよっ」

「絶対それはないってー(笑)」

「笑ってんじゃねえ」

「とにかく行こっ」

「あ、話をズラすなっ!!」

私は様乃に捕まらないために先に走って逃げる。

が。

さすが空手部、走るのもなかなか早くてすぐにスライドキックされてしまった。
ラッキー、私はそれをかわした。

「おさきー」

―――――――――――


「起立っ、礼っ、ありがとうございましたぁ−!」

「さよならー」

「ばいばーい」

「あ、一緒に帰ろー!」

「うわー、俺今日が掃除当番かよっ!!」

やっと下校時間になった、珍しく今日は宿題ない。
帰ったらゆっくり休もう・・・

あ、やっぱ映画鑑賞。

「梓、早く変えろ」

「おっけい。あ、待った」

「なに?あんた部活とか入ってたっけ」

「いや、一馬が部活。ごめん、今日は無理だわ」

「分かった、また明日ねー」

「バイビー」

そうだ、そうだった。
そういや今日は一馬が部活だったわー、すっかり忘れていた。

今頃はもう終わってると思うから、早く迎えに行かなきゃ。

< 56 / 250 >

この作品をシェア

pagetop