幸せの寄り道





はぁ…


俺は夏川と話したあとからは何も考えられなくなっていた

授業の合間も夏川のことを考えていた


「先生~、いま女のこと考えてるだろ!!」


「えっ!!先生彼女いるの~?」


生徒たちがそう言ってきた


「え、彼女はおらんけど…」


「ってことは、好きな人がおるってことか!!」


「まぁそうなるかも。なんか気になるんよね…あ、これ秘密よ!!」


そんな話をしながら今日の授業を終えた


それにしても、あのときのびっくりした顔めっちゃかわいかった



もうみんな下校した時間だけど俺はなんとなく教室に行けば会える気がした



教室をのぞくと


いた…。



外を見ていた風をうけてサラサラな綺麗な髪がなびく


そんなやわらかな雰囲気とはうらはらにその表情はどこか悩んでるような顔だった



あんな顔するのか…


俺はしばらくその顔をみて声をかけてみることにした




「ねぇ、何しとるん?」



そう聞くと振り返った

さっきの顔が一瞬で消えた



夏川ははぐらかしてまた外をみた


その顔はさっきの遠くをみる目ではなくただ外を眺めていた



俺が夏川の横にいくとどうしたのかと聞かれた


その見上げた顔がとてもかわいくて抱きしめたくなった



俺が顔をみたくなってきたと言うと会えたのかと聞いてくる



鈍感なのか?



俺は会いたくてきたって言ったつもりなんだけど…



夏川の頭に手をおいて俺が夏川の顔をみにきたこと伝えるとびっくりしていた






夏川がじっとこちらを見てきた


……………限界。


俺はカーテンを引っ張って自分たちを隠して抱きしめた





~和樹・終~




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