幸せの寄り道
~和樹~
俺は夏川を抱きしめた
愛おしい、俺は大好きなんだ…
夏川は俺を受け入れてくれた
暖かい手で俺を包む
そして優しい声で囁く
俺はつい彼女に話した
春菜のことを
すると夏川の手に力が入った
なんでこんなときに限って俺に優しくするんだよ、いつもは冷たいくせに…
そして俺はある人が好きなことを言った
すると夏川はその人は幸せだと言って俺から離れた
そして他の人と抱き合っちゃダメと笑って言った
でもその顔は完璧な笑顔ではなくて少し影があった
俺はとても言いたくなった
正確にはもう言いそうになった
でも夏川を困らせたくないと思ってなんとかこらえた
俺はまた叶わない恋だと言った
すると夏川はなぜかと言う
当たり前だろ、
教師と生徒だから…
それを隠して世間一般と言ってみると夏川は“規模の大きな恋”なんて言っていた
なぜか俺は自然に笑っていた
俺の気持ちなんてどうでもいい
ただ、
この笑顔を見たいだけなんだ