孤高の天使
「イヴ様もご無事で良かったです」
「無事ラファエルを助けることが出来たのですね」
皆、双子の悪魔に支えられた神を唖然と見ていた。
否、誰もがこの幼い少女を神だとは信じていないかもしれない。
「ラファエル、お久しぶりです」
この一言がどんなに勇気がいったことだろう。
ラファエルが堕天したことを一番悔いているのは神だ。
神はこの数百年もの間、あの亜空間で一人ずっと後悔をしてきた。
ラファエルも既に神が裏切ってはいないことを知っているはずだが、神から視線を逸らした。
「ラファエル様」
顔を背けたラファエルにそっと触れると、ラファエルは私を見て、罰が悪そうな顔をした後、溜息を吐いた。
「……俺はまだ納得したわけではないからな」
「はい」
ラファエルの表情は未だ険しく、向けられる言葉も冷たかったが、どこか昔のラファエルを彷彿とする姿に神は嬉しそうに微笑んでそう言った。
「話の続きは神殿でしましょう。混乱している者もいるでしょうから」
そういってガブリエルやウリエルたち天使を順番に見る神。
そして、その場にいた天使たちを見回した後、ふと何かに気付いて上を見上げる。
「あぁ、ちょうど良かった。もうすぐ貴方のお友達が来ますよ、イヴ」
そう言われて上を見上げるが、闇の霧が霧散して青が見え始めている空しかなかった。