Magic Rose-紅い薔薇の少女-
私は森の中を無我夢中で走り続けた。
「はぁ、はぁ……もう、駄目、限界よ」
足を止めて息を調える。
『ふっ』
いきなり聞こえたその声にバッと顔をあげる。
何処から聞こえているのかわからない。
前も後ろも右も左も、すべてから聞こえるような声。
『ふぅん?』
女の人、いや、女の子の声だった。
多分、私と同じくらいの。
『まぁ、何て可哀想な子なのでしょう』
目の前に光の玉が現れる。
どうやらそこから声がしてるよう。
『同情しますわぁ』
「同情なんてっ」
『嘘つき』
今までの甘い可愛らしい声とは違う
冷たく低い声だった。
『……貴女、自分の秘密知りたくありませんの?』
一瞬で女の子の声は元に戻る。