有明先生と瑞穂さん
有明が慌てて二人を引き剥がすと、その顔を見た有馬がヤバイと言うような顔をしてすんなり手を離す。


「また有馬さんですか・・・」


有明が叱ると有馬は頬を膨らませてそっぽを向いた。

有明が出てきた勢いで、小浜を取り巻いている男子生徒がすかさず小浜を取り囲む。


「ゆきなちゃん大丈夫ー?
どこか怪我してないー?」

「おい有馬謝れ!」

「そーだそーだ!可哀相じゃねーか!」


(『ゆきなちゃん』て・・・)


そういえばそういう名前だったと瑞穂は呆れる。


次第に小浜の取り巻きがブーブーと有馬に文句を言い出すと、有馬は臆することなくそれを睨みつけた。


「今言ったヤツら顔覚えたからな!!」

「ヒィ!!」


さっきまで強気だった男子生徒達はでかい図体のくせにこぞって小浜の後ろに隠れた。


「お、おい・・・コエーよアイツ・・・女じゃねーよ」

「でもアイツ、スッピンはスゲー美人らしいぞ」

「マジかよ。都市伝説じゃねーの?ソレ」


(この男共大丈夫か?!)


そんな男子生徒や野次馬を気にすることなく有明は有馬に何があったのか問いだすのだが、答える気はないようでずっと口を閉ざしている。

有明はため息をついて今度は小浜に向き直った。


「小浜先生も、こんな騒動を起こすような人ではないでしょう・・・。
何があったんですか?」
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