有明先生と瑞穂さん
「違う!!噂なんかじゃない!!」
顔を向けられた教師達が突然の大声にたじろぐ。
きっと大人しいこの生徒のこんな姿を見るのは初めてな者ばかりだ。
廊下からは彼女を知る同級生らが「こわっ」とか、「あんな声出るんだ~」などと茶化す声が聞こえる。
「だって!!私は知ってるもの!!
そうよ・・・携帯のストラップだってお揃いなのよ!
二人は絶対に付き合ってるんだから!!」
「落ち着いて・・・!」
前に乗り出す女子生徒を再び保険医が取り押さえた。
生徒達が「ストラップまで同じなんだって」と再びザワつく。
「まだ何か知ってるの?
よかったら話してくれる?」
なだめながら言う保険医に、一度迷ったように視線を泳がせたあとゆっくりと口を開いた。
「二人は同じマンションなんです・・・」
ザ ワ ッ ―― !!
「ウソーッ?!初耳!」「ヤバくない?!じゃあ噂はマジってこと?!」「どういうこと?一緒に住んでるの?」「違う違う、同じマンションってだけでしょ~?」「でもここまでイロイロ揃ってたら偶然じゃ済まないでしょ~」
一気に廊下の生徒達がうるさくなるが、その言葉に教師達も生徒達を叱ることを忘れて驚いていた。
「ま・・・まじで・・・?」
有馬も深江も例外なく驚いている。
「ウソ・・・晴ちゃん、全然そんなこと・・・」
「布津ッ!アンタ知ってた?!」
「えっ・・・いや・・・えーっと」
「その反応はマジなのね?!」
「うっ・・・ヤベッ」
「えぇ~?じゃあ晴ちゃんが秘密にしてたことってコレ?」
有馬達は瑞穂に視線を向けた。
(―――どうして?)
瑞穂は歯を食いしばって悔しさに耐えていた。
(なんで?!どうしてそういうこと言うの?!
有明先生が好きなら・・・どうして守ろうと思わないの?!)
有明のことを好きだというのなら、自分を憎むのは構わない。
しかしどうして今、有明まで貶めようとするのか――。
彼女に対する怒りが初めてふつふつと沸いてきた。
顔を向けられた教師達が突然の大声にたじろぐ。
きっと大人しいこの生徒のこんな姿を見るのは初めてな者ばかりだ。
廊下からは彼女を知る同級生らが「こわっ」とか、「あんな声出るんだ~」などと茶化す声が聞こえる。
「だって!!私は知ってるもの!!
そうよ・・・携帯のストラップだってお揃いなのよ!
二人は絶対に付き合ってるんだから!!」
「落ち着いて・・・!」
前に乗り出す女子生徒を再び保険医が取り押さえた。
生徒達が「ストラップまで同じなんだって」と再びザワつく。
「まだ何か知ってるの?
よかったら話してくれる?」
なだめながら言う保険医に、一度迷ったように視線を泳がせたあとゆっくりと口を開いた。
「二人は同じマンションなんです・・・」
ザ ワ ッ ―― !!
「ウソーッ?!初耳!」「ヤバくない?!じゃあ噂はマジってこと?!」「どういうこと?一緒に住んでるの?」「違う違う、同じマンションってだけでしょ~?」「でもここまでイロイロ揃ってたら偶然じゃ済まないでしょ~」
一気に廊下の生徒達がうるさくなるが、その言葉に教師達も生徒達を叱ることを忘れて驚いていた。
「ま・・・まじで・・・?」
有馬も深江も例外なく驚いている。
「ウソ・・・晴ちゃん、全然そんなこと・・・」
「布津ッ!アンタ知ってた?!」
「えっ・・・いや・・・えーっと」
「その反応はマジなのね?!」
「うっ・・・ヤベッ」
「えぇ~?じゃあ晴ちゃんが秘密にしてたことってコレ?」
有馬達は瑞穂に視線を向けた。
(―――どうして?)
瑞穂は歯を食いしばって悔しさに耐えていた。
(なんで?!どうしてそういうこと言うの?!
有明先生が好きなら・・・どうして守ろうと思わないの?!)
有明のことを好きだというのなら、自分を憎むのは構わない。
しかしどうして今、有明まで貶めようとするのか――。
彼女に対する怒りが初めてふつふつと沸いてきた。