有明先生と瑞穂さん
「ううん、痛くないよ。

その、さ・・・・・・


あ あり、 ありがと・・・」



感謝を伝えるには少なすぎるその文字数。



それなのに、伝えずにはいられなかった。

今伝えておきたかった。





少し赤くなりながら恥ずかしそうにそういう瑞穂を少し不思議に思ったが、すぐに理解して「おう!」とだけ布津は答えた。


(そんなに照れながら言われたらこっちも照れるっつの)


自分が今どんな顔をしているか、気づいているのだろうか―――。


そんな瑞穂が可愛くて布津はつい口元が緩んだ。






「何笑ってんのよ・・・」

「んえ?俺笑ってるー?」

「笑ってる。何よ馬鹿にして」

「してないって!」

「してるー!」


言いながら瑞穂の顔がドンドン赤くなっていく。



「・・・・・・いつも何かお返しをしたいと思ってるんだけど」


ぽつりと小さな声で言う。



(素直なんだか、素直じゃないんだか)



悲しいときに「悲しい」と言う。

でも泣いてるときに「泣いてない」という。

涙をボタボタ流しながら。



「ははは、やっぱり瑞穂変なの」

「なっ、なによー!やっぱり馬鹿にしてる」

「してないって」
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