6 L O V E .



 「あの…き、期待させないでください!あたし…あたし…」


 すると唇にスッと人差し指が当てられた。

 これ以上言うな、そう諭されたようだった。





 「雅ちゃん…俺はね、いろんな女の子とキスもするし、セックスもする。だけど、心は誰も映してないんだ」


 榊さんの瞳が一瞬揺れた。まるで、そんな自分に絶望してるみたい。




 「誰も愛せない。誰も守りたいと思えない。そういう行為と恋愛が結びつかないんだ…」



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