手紙




だが、そんな言葉、睦月には逆効果だった。






「大丈夫じゃないんです!!」




大きな声と共に、土方の手を払った。






驚き、目を丸くする土方。






瞬間、勘が働いた。






「知ってるのか・・・」






つぶやく土方に、睦月は息が詰まる。






いくら知っていても、この時代を生きる人には残酷すぎる。





どの医者よりも正確な余命。






睦月にとって過去の場所は、土方や沖田にとっては現在なのだ。






< 388 / 432 >

この作品をシェア

pagetop