手紙




「す、すみませんっ」






溢れそうになる涙。





睦月はそれだけ言うと、沖田の部屋へと戻った。






スースー眠る沖田。






睦月はその隣に腰を下ろした。







そして、綺麗に整った沖田の顔をじっと見つめる。







沖田の余命を知って、とっさにビンを追いかけ、沖田の元へ行くことが出来たが、結局は自分が会いたいってだけのただの自己満足。





死ぬ日を知っているからといって、助けることなんて出来るわけがない。





それが悔しくて悔しくて。






涙が出る。




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