see you again
「あたり前じゃないか」

優しい声…

心の中に温かいモノが流れ込んでくるような感覚があった。


いつの間にか私の頬に涙が伝っていた。

“当たり前”


この言葉をどれほど聞きたかっただろう。

ずっと待っていた。

この言葉が聞ける日を……。










──1年がたった。


また、夏の終わりがやってきた。


「♪~♪~」


今日もいつもの土手で歌っていた。



「ねぇ、いつもここで歌ってるよね?」

これが真樹ちゃんだった。











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