ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】
「まぁ、安川にピッタリなんじゃない?よく喋るし、無駄に元気な取り柄が役に立つと思う」
「無駄に元気って!!」
「ねぇ、妹尾さん」
「え…いや…」
「立川ってば、イヤミばっかで最低!」
今のは、イヤミというより…
立川くんなりの褒め言葉?
「こら、お前らうるせーぞ」
「「!!」」
面談室から、先生が出てきた。
「…やっぱ、うるさいのは安川か」
先生は、溜め息をつきながら言った。
「ちょ…高橋まで!?」
「それだけ元気ってことは、進路が決まってるってことだよな?」
「高橋がインフルエンザで倒れてる間に、ちゃんと決めたに決まってんじゃん」
先生にパンフレットを見せながら、香奈が言った。
「じゃあ、安川が先な。あ、そうだ立川」
「はい?」
「勝負は10年後な」
立川に向かって、そう言った先生。
「10年後じゃ高橋先生、本当のおっさんですよ」
10年後?
勝負?
泰葉と香奈が顔を見合わせる。
「失礼だな。まだ、39…ってヤバイな」
立川くんと先生が何の話をしているのか、わからない。
「もっと早くに決着つけますよ。俺自身は、高橋先生に負けるとは思ってないですから」
「すっごい自信だな…まぁ、若さか」
「そういうとこが、もうオッサンなんですよ」
「「??」」
今の会話が全くわからない、泰葉と香奈。
「じゃあ、俺は帰ります」
そう言うと、立川は帰って行った。