『Reason-理由-』
話し終えると、海斗は亜紀を見る。
すると亜紀は泣いていた。
「なんで泣いてんだよ!?」
「だって…沁、可哀相じゃん!!」
「だからって…。亜紀は俺が沁と付き合ってた方が良かったのか?」

首を横に振る亜紀の頭を撫でると屋上に寝転がりながら話し出した。

「俺は今、一番大好きなのが亜紀だから。だから沁にちゃんと答えを出して来たんだよ?」
「ぅん…」


夕暮れの屋上に二人の影が寄り添っていた。
二人は立ってお互いの教室に戻った。
そしてまた、家に一緒に帰っていく。
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