毒舌最強少女の日常



両手に荷物――野菜やらなんやらの食材を持っている斎藤。

なぜか動揺しているのは、背後から話しかけられたせいだけではないだろう。


「なんか、隠してます?斎藤さん。」


「い、いや、隠してなどない。これは今日の夕飯の材料で―――」


「にしては、量が多いですね。宴会ですか?」


「み、皆が今日は腹が空いていると、言っていたから……。」



みんなグルか、グルなのか。と思う。

つーか、アレだ。

そんなに落ち込まないでほしいんだが、斎藤さん。なんでシュンとしてんだ。


「…そうですか、私は広間に行って―――」


「広間!?…広間は、駄目だ!」


「いや、なんでだよ。」



凄い剣幕で広間に行くことを止められ、思わずツッコミを入れてしまった瑠偉。




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