【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
ちっ……春風だけいっちょ前に成長してんだな、ムカつく。
幼少の時から小学校卒業まで、毎日一緒で、いっつも私に守られてきたひ弱野郎だったのに。
中学校3年間、離れている間も何も変わらずに過ごしてきた私に比べて、春風はすっかり大人の階段昇って来たらしい。
それが寂しいような、そんな気分。天塩にかけて育てた子供が巣立っていく親気分だよ。
人の膝枕ですやすや寝てる春風は、見知った春風なのに……それがなんか、悔しいんだ。
格闘技と勉強では勝てるのに、人生に負けた気分だ、コノヤロー。
この園部春風は、私の知っている春風と知らない春風がぐちゃぐちゃに混ざった、何か良く分からない大人でも子供でもない代物なのだ。
幼少の時から小学校卒業まで、毎日一緒で、いっつも私に守られてきたひ弱野郎だったのに。
中学校3年間、離れている間も何も変わらずに過ごしてきた私に比べて、春風はすっかり大人の階段昇って来たらしい。
それが寂しいような、そんな気分。天塩にかけて育てた子供が巣立っていく親気分だよ。
人の膝枕ですやすや寝てる春風は、見知った春風なのに……それがなんか、悔しいんだ。
格闘技と勉強では勝てるのに、人生に負けた気分だ、コノヤロー。
この園部春風は、私の知っている春風と知らない春風がぐちゃぐちゃに混ざった、何か良く分からない大人でも子供でもない代物なのだ。