一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》
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「蓮さん、蓮さんは何であたしの事拾ってくれたの?」
向かい合ってご飯を食べながら不意に尋ねる。
「…何だ、急に」
蓮さんは怪訝そうに私を見た。
特にこれといった理由は無いんだけど…
「なんとなく気になって…」
他人であるあたしをどうして蓮さんは大事にしてくれるんだろう…
あたしは、いつも邪魔者だった。居場所なんて無かった。
親族ですら引き取らなかったあたしを、他人の蓮さんは何食わぬ顔で居候させてくれている。
蓮さんはあたしに居場所をくれたんだ。
「…今更だろ」
蓮さんはそれだけ言って黙々とご飯を食べる。
「そう言わずに教えて?」
理由が欲しい。
こんなあたしを傍に置いてくれた理由を…