不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「これ、食えるんだろうな」
流星は包みを目線まで持ち上げながら目を細める。
流星……甘い物嫌いなんでしょ?
それなのに、どうして中身がクッキーだって知ってて受け取ったの?
嫌いな物を無理に食べなくてもいいんだよ?
目頭が熱くなって、唇が震える。
調理実習の時間。
『流星、喜んでくれるかなぁ……』
なんて考えながら作った自分がバカみたいに思えて。
彼氏の嫌いな食べ物すら知らないなんて……
あたし、ホントバカだよ……。