不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
一度あげたものを返してって言えば、誰だっておかしいって思うはず。


……もっと早く気付いていれば。


包みの中身がクッキーだって知った時のケント君の反応だって、明らかにおかしかったのに。


心配そうな表情のケント君を思い出して、今更後悔する。



「今日の花音、いつにも増して変」


「べ、別に変じゃないよ?」


「便所に行ってた時間も長ぇし、木の陰に隠れてコソコソこっち見てるし」


「……え?今……なんて?」


木の陰に隠れてコソコソって……


もしかして、流星に気付かれてたの?


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