不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
律義な小高君は、その条件を一日も怠ることなく実行した。


『砂利を入れ続けるのも飽きたし、上履きを地面に投げつけておいて。それか、ゴミ箱に捨てて?そうしたら、矢口花音と付き合えるようにあたしがうまくやってあげるから』


そんな美尋ちゃんの口車に乗せられて、小高君はあたしの上履きを……地面に投げつけた。


小高君にとって、あたしは一体どういう存在なんだろう。


あたしが小高君だったら、好きな女の子の上履きに砂を入れることなんてしない。


どんなにいい条件が合ったとしても、そんなことは絶対にしない。


やられた方の気持ちを考えたこと……ないの?


毎日、恐くて不安で仕方なくて。


それなのに、あんな卑劣な行為を行った後、鼻歌交じりでいられるなんて。


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